笑顔の伝染
・人のあくびを見ると、あくびがうつる。
・人の手に虫が這っているのを見ると、ぞくぞくする。
このような経験は、ミラーニューロン(ものまね細胞)によるものだと考えられている。
人は、他の人の行動や体験を見て、
あたかも自分が行動しているように、体験しているように感じることがある。
そうして、自分の神経が刺激され、無意識のうちに模倣することになる。
<ミラーニューロンの実験>
○痛みの研究
他者が身体的な痛みを経験している様子を見ていると、観察者の脳内で痛みに反応する脳内神経が発火したことが報告された。
(Singer他 (2004). Empathy for pain involves the affective but not sensory components of pain)
○触覚の研究
他者の身体が何かに触られているところを見ると、観察者の身体の同じ部分が触られているように感じることが報告された。
(Keysers他 (2004). A touching sight: SII/PV activation during the observation and experience of touch.)
これらのことから、人は意識するかしないかに関わらず、脳内で相手の行動、態度を模倣することをすることが分かる。
<子供との関わりへの転用>
教室でも、このことを意識したい。
教師が子供たちにしてほしい行動をすることが大切だと言える。
明るい教室、思いやりのある教室にしたいのなら、
教師がそうした行動を心がけ、
子供のミラーニューロンを活性化させることが有効だ。
私は、自分が笑顔でいることで、
子供たちのミラーニューロンを活性化させ、
笑顔が伝染するようにしていきたい。
ミラーニューロンの発見
(Rizzolatti他 (1996). Premotor cortex and the recognition of motor actions.)