抽象的な話を面白く、分かりやすくする
初めに
話がぼやけている人ってどんな人だと思いますか。
いくつか特徴はあると思いますが、僕はやたらと抽象的なことばかり話す人だと思います。
抽象的な話は、中身がありません。
抽象的な話は、誰かの請負だけで話すことができます。
抽象的な話は、人から聞いたり、本を読んだりして知ったことを自分の知識かのように話すという事です。
中身がないわけですから、理想論に聞こえるかもしれません。
抽象的なだけの話し方を抜け出すためには
人から聞いたり、本を読んだりして知ったことは、自分の経験と繋げて初めて、抽象的な枠組から抜け出した話になると考えます。
つまり、「それってどういうこと。」とツッコミを入れたときに、「それはね、〜。」と話せるかということです。
抽象的なことは、説明に終始しがちです。
一般論で終わってしまいます。
だから、誰でも話すことができてしまいます。
抽象的な話に加えて、「それはね、〜。」と話せるときに、その話はぼやけていないはっきりとした内容になってくるのです。
抽象的な概念を自分の経験と結び付けるためには
では、自分の経験と結び付けるためにはどうすればいいのでしょうか。
方法としては、経験したことをその都度分類し、抽象的な概念へと移していくことが考えられます。
経験しただけでは、その経験は具体の一つの域を出ることがありません。
分類されないままのその一つの経験は、その人にとっての意味合いが薄くなってしまいます。
事象としては、確かに経験したはずにも関わらず、すぐに忘れてしまいます。
これだともったいない気がするのです。
もっと、経験したことに意味をもたせることができます。
まあ、こんなことばかりしていると疲れそうではありますが。
しかし、話が面白く、その人なりのオリジナリティがある人って、経験したことを分類し、抽象的な概念へと繋げている人が多い気がします。
このような人は、抽象的な概念と具体的な事象を行き来できるから、話の内容がはっきりしています。
学ぶということ
学ぶ方法で、頭に思い浮かぶのはどんな方法がありますか。
学校に行く、本を読む、話を聞くなどでしょうか。
しかしこれだけでなく、街を歩いても学びはあるし、ドラマを見ていても、音楽を聴いていても学びはあるという人がたまにいます。
このことの言っている意味は分かります。
あらゆることから、学ぶ要素があるということ。
自分の意識次第で学びの場は広がっているということです。
しかし、このことを実感として捉えることが僕はなかなかできませんでした。
今回、抽象的な話に自分の経験を繋げることを考えてみて、身の回りのあらゆることから学んでいる人は、経験を分類し、抽象化することが上手いのではないかと思いました。
それぞれの事象に意味を持たせる事ができるから、同じ経験をしたとしても人によって残り方が変わってくるのです。
例えば、料理。
料理をするときに、干した椎茸を水で戻すといい味が出ます。
このことをもう少しじっくり考えたいと思います。
干した椎茸は、一度乾燥させ、それを水で戻したもの。
ここから、一度寝かせることで、時間をかけていることが分かります。
時間をかけることで、すぐに椎茸を使うよりも旨みが増します。
このことを分類し抽象的な概念としてまとめると、考え事も、あえて一度寝かせることで、より深まるというところまで持っていく事ができます。
このように、干した椎茸を料理するという具体的な事象を、分類し、抽象化することで、その事象がもつ意味合いを大きくすることができます。
語り手のオリジナリティ
上では、「考え事も、あえて一度寝かせることで、より深まる」という抽象的な話の具体例として干した椎茸のことを書きました。
このように、自分の経験から引き出した具体的な事象にこそ、その人らしさが出てくるのです。
「考え事も、あえて一度寝かせることで、より深まる」という話は、多くの人ができます。しかし、そこから干した椎茸の話をする人は、あまりいないはずです。
話が分かりやすい人
話の分かりやすい人は、抽象的な話に加えて、相手に合わせて具体的な事象を話す事ができる人です。
これは、かなり、難しい事だと思います。
まず、相手に合わせて話せるだけの具体的な事象を数多く持っている必要があります。
そして、相手の興味関心、どれだけ話題に対して知識があるか考えなければなりません。
話の分かりやすい人は、例外なく具体的な事象を数多く持っています。
まとめ
「何言っているか分からない。」と言われるよりも、「面白い。分かりやすい。」と言われたいですよね。
そんなときは、自分の経験を分類し、抽象化してみてください。
そうすることで、話せる具体的な事象の数が増えて、話に「あなたらしさ」が加わります。
相手に合わせて具体的な事象を選べるようになると、さらに分かりやすくなりますね。