愛
愛されることは望んでいる人は多い。
しかし、愛することを望んでいる人は少ない。
愛されるということは受け身の行為であり、
愛するということは能動的な行為である。
愛されることは、自分でコントロールすることはできないが、
愛することは、コントロールすることができる。
生きるということは、愛するということであると思うし、
愛するということは、生きるということである。
愛するということは、なかなかできることではない。
自分の好きなものであっても、いつもいつも自分の思い描くような反応をしてくれるとは限らない。
それでも、愛することができるのか、ここを人生を通して学んでいるのだ。
この愛するということが、深くそして広くできる人ほど、人格が良いと言える。
愛するということは、恋愛だけのことを指しているのではない。
友達への、子供への、児童、生徒、お年寄りや、隣に住む人。
あるいは、犬や猫、花や虫。
机や椅子、ボールペンまでも。
愛を注ぐことはできる。
人や物のことを考え、具合はどうか感じ取りながら、丁寧に扱う。
この行為こそ、愛するということであり、生きるということなのだ。
愛することができたときの気持ちは、愛されたときの気持ちより、充実したものになるだろう。