成長の軌跡

小学校教員 「なりたい自分になりたい!在りたい自分で在りたい!」そんな思いを実現していくためのブログです。

手紙屋 ~僕の就職活動を変えた十通の手紙~ 

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喜多川泰さんへ 「手紙屋 ~僕の就職活動を変えた十通の手紙~」を読んで

 

 手紙でのやり取りを通して、人生の歩み方のヒントを教えてくれる物語の構造が読みやすく、自分の中に自然と内容が入ってきました。誰もが人生を歩んでいます。しかし、自分の人生を歩んでいるという人は少ないように思います。このことは、本を読む前から感じていました。現代の日本は、楽に生きることが容易い時代になりました。人間は易すきに流れやすいものですから、楽で易しい、できるだけ困難の少ない人生を選択し歩もうとするのは理に適っていると思います。一方で、こういった生き方は、本人に虚しさを感じさせる生き方と思います。

 楽で易しい生き方というのは、なるべく自分にとって嫌だと思うことを避けようとする生き方だと考えます。本の中では、この嫌だと思うことを「障壁」と表現されていましたね。障壁を避けるということは、別の道を選ぶということだと思います。ですから、もともと自分の歩みたい道とは別の道を歩むことになります。道を人生に置き換えると、障壁を避け、楽で易しい人生を選択すればするほど、自分の歩みたい人生とはかけ離れたものになるのではないでしょうか。障壁を避け続けて辿り着いたところは、自分の思い描いていたものとは、まったく違うところ。それに気付いたときには、もう自分の力ではどうしようもないと感じてしまうのではないかと思います。現代社会は、障壁を避けても生きていけます。考え方によっては、わざわざつらい思いをする必要はないという考え方もあるでしょう。しかし私は、障壁を避けて思い描くものとは違う人生を歩む方がよっぽどつらいのではないかと思うのです。だからこそ、楽かつらいか、易しいか難しいかで道を選択するのではなく、自分の歩みたい人生かで判断し選択していきたいと思うのです。

 

 十通の手紙にはそれぞれ自分の人生を生きるヒントが記されていました。いずれも私の人生を見直すきっかけになるものでしたが、九通目の手紙『自分を磨き、行動する』がとくに大きな気付きへとつながりました。一度奮起した気持ちも時間が経つと、忘れてしまう。このことを、一度きれいにした場所であっても、掃除しないと汚れてしまうと分かりやすく例えて教えてくれました。

 僕は、自分のことを熱しやすく冷めやすい性格だと思っています。だから掃除をするときはするけれど、すぐに汚れてしまう。これは何かに奮起しようと思う時も同じ。しかし喜多川さんが本で述べていたやり方、本を読んで意見を述べるという方法を取れば奮起した熱い気持ちに薪を入れられるのではないかと思ったのです。だから、本に対する意見を書いてみることにしました。

 本に書かれている『素敵な本との出会いは人生を変えるほど素晴らしい出会いである』という考え方に賛成です。だからこそ、本を読んだら自分の意見を書き記し、自分の気持ちに火を灯し続けたいと思ったのです。

 最後になりましたが、このようなきっかけをいただける素敵な本を書いていただき、ありがとうございました。