話すことが苦手な人に伝えたい メンタル面の工夫
はじめに
自分のことを話すのが苦手でした。何か伝えたいことがあって、話そうと思ったとしても、相手に話してみると上手く伝えられませんでした。だから、自分のことを話そうと思うことが少なくなっていきました。
聞くことはもともと得意な方でした。単純に相手の話に興味があるので、疑問に思ったところを尋ねたり、「分かるな~」と思ったところを共感したりすることが自然にできました。
そんな私に転機が訪れました。教員採用試験の面接練習をしていたときのことです。
大学の教授から「あなたは人と異なる良さをもっている。けれど、伝え方を考えないと勘違いされてしまうことがあるよ。自分の良さを分かってもらう努力をしないと」と言われました。
それまで、自分のことを分かってくれる人だけに分かってもらえば良い。分かってもらえない人のために、伝え方を工夫しようとは思ったことがほとんどありませんでした。子供に話すときは分かってもらうために話していましたが、大人に話すときには伝える努力を怠っていたと思います。
最近、自分のことを話すことが上手くなったと感じることが多くなりました。上手く伝えられると楽しいと感じるようになったのです。話し方の本を読んで勉強して、テクニックを身に付けたのもありますが、自分の気持ちの部分も大きく変わってきたなと思いました。テクニックについては、話し方の本にたくさん載っているので、メンタル面で工夫していることを書こうと思います。
メンタル面の工夫
相手の知識・経験を想像する
自分と相手は今までの経験が違い、持っている知識も違うという前提に立つことが大切です。自分にとっての当たり前が、相手にとっての当たり前ではない。だから、相手は自分の話を想像できているかなと考えながら話す必要があります。
待ってもらえると思う
話すことが苦手な人には、自分の話を聞いてもらう間、相手に待ってもらうのが申し訳ないと思っている人が少なくないように思います。私は、そう思っていました。自分は話すのが上手くないから、相手は退屈だろうな。聞いてもらうのは申し訳ないと思っていました。
勇気を出して、自分の話は聞いてもらえるんだと思い込んで話すことにしました。すると、「あ、こんなにちゃんと聞いてもらえるんだ」と思うことができました。待たせてしまうというのは、自分が思い込んでいただけでした。
共感してもらわなくても良いと思う
自分の話を相手に理解してもらうのは大切です。しかし、必ずしも共感してもらう必要はないと思います。人間には好き嫌いがありますから、自分が面白いと思って話したことに共感してもらえないのです。だから、共感してもらおうと思って話すのではなく、「私はこう思った!」を伝えたいと思って話すことが大切です。相手が共感してくれるかどうかは、自分の話し方が上手いかどうかとはまた別の話だったのです。
話すことは相手の考えを聞くための手段だと思う
はじめに述べましたが、私は話すことと聞くことでしたら、聞くことの方が得意です。それは、相手のことを知りたいと思うからです。この長所を生かすことにしました。話した後に「これについてどう思う?」を付け加えるのです。これによって、相手の意見を聞いてみたいから、話してみようと思えます。そうすれば、話すことは聞くための手段として捉えることができます。相手の考えを聞くために、話すのです。
おわりに
話すことが上手くなったと感じ、苦手意識がなくなってからは、人と会話することをより一層楽しめるようになりました。「私はこう思う!」を伝えることは、自分のことを理解してもらうためには必要なことです。ですが、必ずしも共感してもらう必要はありません。
もし、話すことが苦手だという方がいましたら、ご紹介したメンタルの面の工夫を取り入れてみてください。初めは、自分のことを受け入れてくれていると分かっている人たちに、試してみるのも良いかもしれません^^